子持ち形成外科専門医の少しタメになる話

形成外科専門医の傷や美容に関する話です

耳が埋まっている!?埋没耳(まいぼつみみ)

こんにちは。子持ち形成外科医のぷにです。

今回は耳が埋まっている変形、埋没耳(まいぼつみみ)についてお話します。

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埋没耳ってなに?

埋没耳は耳の周りの筋肉の異常発達、皮膚が足りない、軟骨の変形などが原因で生じる、耳が皮膚の下に埋まってしまう変形です。

日本では400人に1人の割合で発生し、比較的頻度の高いものです。

症状はなに?

埋没耳は耳の上にのみ見られる変形であり、聞こえに関しては大きな支障をきたすことはほぼありません。

しかし見た目が気になったり、マスクやメガネがかけられないなど支障がでてきます。

治療法はなに?

手術しない方法

生まれてすぐの耳は非常に柔らかく、早く矯正するほど手術しないですみます。

耳の形に応じて矯正器具を作成して装着します。
必要な矯正期間は開始するのが遅いほど時間がかかります。
生後3ヶ月までには矯正を始めたいところです。
生後6ヶ月以上経つとどんどん耳の軟骨が硬くなり、治療はどんどん困難になります。

手術する方法

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治療が遅くなり矯正器具で治療できなくなると、手術が必要になります。

手術は大人であれば局所麻酔でも可能ですが、子供の場合は基本全身麻酔となります。

小学生になると給食の時間にマスクをかける必要があり、就学前に手術する子供が多いです。

 

子供であっても常にコンプレックスがあり髪の毛で耳を隠したり、友達にいろいろ言われたりします。

早く治療を開始すれば手術を避けられることが多いです。

生まれて気づいたらすぐに形成外科を受診しましょう。