子供の『一重』と『二重』
こんにちは。子持ち形成外科医のぷにです。
今日は友人からもよく聞かれる子供の『一重と二重』についてお話します。
一重と二重はなにが違う?
一重と二重は根本的に構造が違います。
まぶたの裏側の目をあける筋肉が皮膚の一部ともつながっており、目をあける度に皮膚に折り目ができて二重になります。
この構造は基本的には遺伝的に決定します。
メンデルの法則に基づくと、一重の両親からは一重の子供しか生まれないはずです。
そして二重の遺伝子は優性遺伝子と言われ、両親ともに二重の場合は子供が二重になる確率は非常に高くなります。
ですが、現実はそうとは限りません。
祖父母からの隔世遺伝であったり、その他の要因も関わってくるため、この法則は絶対的ではありません。
日本人は一重の割合が約半分ですが、必ず法則に基づくならばもっと二重が多くてもいい気がします。
成長とともに二重になった!?
先ほど述べたとおり、一重と二重では根本的な構造が違います。
生まれたばかりの赤ちゃんは瞼の脂肪が多いため、二重のラインが隠れていて一重にみえてしまう場合もあります。
そのため、生後半年ぐらいや、歩けるようになったときに二重が現れることがあります。
また、身長が急激にのびたり、鼻が高くなったり、やせたり、太ったりして顔の脂肪の付き方が変わっても変化します。
そのため、小学生高学年などの第二次成長期に二重になる子もいます。
どうしても二重にしたい!
私個人としては二重かどうかは顔のパーツの一つの問題でしかないと思っています。
しかし強いこだわりのあるお母さんも希にいらっしゃいます。
何度も繰り返しますが、二重とは生まれつきの構造によります。
そのため、子供の瞼をこすったりすることは絶対にやめてください!
大人で加齢に伴い皮膚が弛んできて二重のような折れ癖がつくことがあります。
子供のうちからこすって皮膚を伸ばすことは将来余計本人が辛くなります。
アイプチも肌荒れや瞼が伸びるのでやめたほうがよいです。
二重の子が目を激しくこすると筋肉の皮膚への癒着がとれてしまい、一重になるというケースもあります。
形成外科医としては手術でただ単に二重にするのは簡単です。(理想の二重かどうかは元の瞼の形態により難しいケースも多いですが……)
20歳を超えて、本当に二重になることが本人にとって良いことであるのなら、手術も選択肢の一つに加えることは悪いことではないと思います。