『二重』の手術
こんにちは。子持ち形成外科医のぷにです。
今日は二重の手術についてお話します。
二重の手術は何をするの?
以前もお話しましたが、二重はまぶたの裏側の目をあける筋肉が皮膚の一部ともつながっており、目をあける度に皮膚に折り目ができて二重になります。
この構造を手術で再現します。
つまり、糸や傷跡を用いて、目の皮膚を後ろにある瞼板や筋肉に癒着させ、折れ癖をつけます。
二重の手術の種類。
大きくわけて2種類あります。埋没法と切開法です。
埋没法
基本的には皮膚を切らずに医療用の糸で皮膚と裏の組織を縛り、癒着させます。
メリット
医療用の糸で固定しているだけなので、早期であれば除去や修正が気軽にできます。
組織へのダメージが少ないため術後の腫れが少なく、ダウンタイムが短いです(1週間ほど)。
デメリット
糸での固定のみなので、糸が切れてしまうと元に戻ってしまうリスクが常にあります。
糸に細菌がついて感染することがあります。
脂肪を減らしたりできないので、瞼が薄く、二重のラインがつきやすい方でなければ難しいです。
若い方が適応になります。眼瞼下垂など、瞼の筋肉が衰えている方は余計に目が開けづらくなります。
切開法
皮膚を切って二重をつくります。
メリット
皮膚が余ってたり、分厚い瞼にも対応できます。
目頭切開や眼瞼下垂の治療も同時におこなうことができます。
デメリット
術後は腫れるため、手術したことは必ずわかります。(1-2ヶ月は腫れている)
完全に赤みが落ち着くまでは半年かかります。
傷が残ります。(普通の人はわからない)
修正希望の場合は再度手術になり、また腫れます。
理想の二重になれるの??
現実的な話をすると、元の目の形、組織の量などが非常にかかわってきてしまいます。
目頭の蒙古襞が非常に発達した方、まぶたの脂肪が多い方で幅広い平行型の二重を希望するかたは、埋没法では不可能です。
切開法で目頭切開、脂肪減量しても白人の様な目は難しいです。(骨格の問題もあります)
日本人の顔には末広型のほうがマッチしているケースが多いように感じます。
本人が希望する形と周囲が見て似合う目が違うケースはなかなか難しいです。
アイプチでいくつか二重の形をイメージして、自分の希望と周囲の意見を総合してから受診するのが良いかと思います。
手術は嫌だから漫然とアイプチをつかったり、マッサージで癖付けするのはおすすめしません。
肌荒れやまぶたの皮膚が伸びてしまいます。
将来的に眼瞼下垂の原因となってしまいます。
それならば勇気をだして埋没法を検討したほうがいいかと思います!
将来のことも考えて、自分の理想に近づきましょう。